やらない後悔よりやって後悔したい ここあ
このままでいいんだ。これが私なんだって本当の意味で受け入れられた気がした
自然なウィッグ・エクステ通販のリネアストリア
26歳で脱毛症を発症し、ウィッグと出会う。
その後、2018年にLINEASTORIA入社。WEARやInstagramにて、ウィッグでオシャレを楽しむ姿を発信中。
4年くらい前に突然全身脱毛症になり髪もまつ毛もなくなりましたが、ウィッグのおかげで毎日楽しく過ごしています。
普段はリネアストリアのスタッフとして働いていて、発送業務のほかにインスタグラムやWEAR、Youtubeなどでウィッグの紹介もしています。インスタグラムを始めたきっかけは、最初は「リネアストリアのウィッグにはこんなに可愛いのがあるんですよ!」って皆に紹介したくて、色々な種類のウィッグの写真をあげていたんです。そしたらリネアストリアのウィッグを元々使われてる方がコメントやDMで質問をくれるようになって。このウィッグおすすめです!と紹介したり(笑)。
今まで出会ったお客様の中でも、特に印象に残っている方がお二人いらっしゃって。
1人目の方は、カットについての質問をインスタグラムのDMでいただいたのが始まりでした。すぐにやりとりは終わりましたが、しばらく経って「今からサロンに行きます!」と再びご連絡をいただきました。DMでやり取りをしていると大阪サロンにご来店中だということが分かり、お客様が帰られる際に初めてお会いすることができたんです。てっきり東京サロンにご来店されているとばかり思い込んでいたのでビックリしました!お互い気恥ずかしくてあまりお話できませんでしたが、直接お会いできたことが嬉しくて印象に残っています。
2人目の方は、以前リネアのPOP UPイベントに来てくださった大学生のお嬢様とお母様です。お二人ともずっと不安気な表情で口数も少なかったのでお声をかけてみると、人毛のウィッグを探しているとのことでした。人毛がいいんですか?と聞くと「大学に上がるからまわりに絶対バレたくない」とおっしゃって。その時私は人工毛のウィッグをかぶっていたので「人工毛もかぶり方や工夫によって自然になりますよ。私も今、人工毛のウィッグかぶってますし。脱毛症で地毛がないんです」とお伝えしたら「えっ!?お姉さんそれウィッグですか!?」とお母様が興味を示されたんです。
そこからテンションの上がったお母様が「これいいやん!人工毛もとりあえず気軽につけてみたら?」とお嬢様に言うと、お嬢様も少しずつ話してくれるようになったんです。せっかくかぶるならもっとウィッグを楽しまないとね、と嬉しそうなお母様が話してくださったことがすごく印象に残っていて。「脱毛症に対して、ネガティブな偏見があったんです。でもお姉さんみたいに明るく過ごしている人もいるんだと思うと、脱毛症のイメージが変わりました!」この言葉が本当に嬉しくて、「ウィッグがあれば全然生きていけますよ、むしろ楽しんでください!」と私の心からの気持ちをお伝えしました。
最初のどよんとした気持ちから一気にHAPPYになって帰られたのがとても印象に残っているし、お嬢様が今でもずっとサロンに来てくださってるのもすごく嬉しいです。
ウィッグ会社のスタッフとして気軽に質問しやすい人になれたらと思って、そのあとすぐにインスタグラムを始めたんだったかな。
どうやったらそんな風に明るく過ごせるんですか?と聞かれることがあるのですが、私も初めて脱毛した時はこの世の終わりかと思うくらいつらかったです。
26歳くらいの頃アパレルで働いていて、ボブの地毛をハーフアップにしてたんです。ある日社員の人に見えてるよ!と言われたのですが、私はてっきりバレッタがずれて髪ゴムが見えてるんだと思ってたので、別にいいですよ、と返したんです。実は1か所脱毛してたところが見えてたみたいで。話が噛み合わず2人で顔見合わせて「「えっ?」」って(笑)。言われたところを指で触ってみたらつるつるで、それに気づいてから一気に脱毛が増えました。
でも、私は一度完治してるんです。最初は円形脱毛症から始まり、次はびまん型になっていろんなところがぽつぽつと抜けはじめて、全体的にすごく薄くなったけど治ったんです。だから始めは落ち込んでいたけど「脱毛症って治るんや」と考えだしてからは気が楽でした。1年後に再発したんですが、はいはいまたか、でも治るだろうしな…とそこまで落ち込まなかったかなぁ。
ただ2回目の時は脱毛が止まらなくて病院に行ったんですけど、残ってる毛を引っぱられたり、精神安定剤を勧められたり、いい病院がなかなか見つかりませんでした。深刻な顔で薬を勧められた時も、自分の気持ちは元気なのにそういう病気だと思われてることがいやでしたね。1年くらい病院に通ったけど効果がなかったので、お金も時間も無駄だなと思ってやめました。
でも、何もしないまま結果が出ないより、何か行動を起こして結果が出ない方がすっきりすると思ったから私は納得しています。治療で効果があれば通えばいいし、自分が納得するやり方なら全然やってみるのもありだと思うけど、確実な治療法がまだ確立されてない状態だからこそ、自分の心と向き合って“行かない”という選択肢も全然ありだと思います。
これから人生どうしようって最初はもちろん悩んだけど、なってしまったものは仕方ないと私は思っていて。せっかく人生もまだ長いんだから「一部欠けただけ」という風に考えないと損だなと思ったんです。それに、私は髪の毛がないこと以外は全部メリットだと思っていて。お金をかけて脱毛に行かなくていいし、お肌はつるつるだし、無駄と思われるものがないからお金もかからないんです。メイクだってできるしウィッグもあるから不便なことは何もない、っていう考えを見つけ出しました。これは本当に脱毛症になって良かったことだと思っています。元々髪型をコロコロ変えていたし、どうせならウィッグでいろいろ楽しまないと損や!って(笑)。それに、脱毛症になった時は恋愛をあきらめていたけど、私のことを理解してくれる人と結婚もできました。
脱毛症で悩んでいた頃、仕事面でも自分を変えたいと思っていて。ちょうど12月だったから、転職と彼氏作りを来年の目標にして2018年を迎えたんです(笑)。リネアストリアへ就職が決まったのであとは彼氏だ!と思って、知り合い全員に声をかけていろんな場所へ誘ってもらうようにしました。ただ、交流は広がったけど彼氏はなかなかできなくて。昔アルバイトしていた居酒屋の男の子と呑んだ時に、誰か呼ぼう!と言って手あたり次第に声をかけた中で唯一来たのが、旦那さんなんです。
旦那さんとは居酒屋でアルバイトしてた頃から仲が良くて、過去に一度告白してくれたんですが、私が振っちゃったんです(笑)。脱毛症になってから再会してまた昔みたいに遊んだりする内に、付き合ってくれへん?ともう一度言ってくれて。でも、彼は病気のことも私の中身も全部知ってくれているけど、作られた私が好きなんだったらどうしよう…とその頃はすごく不安でした。「家に帰ったら髪もメイクも全部取っちゃうから、それでも大丈夫?女性として見られる?」と聞いたんです。すると旦那さんが「そんなところ見て好きになってないし、そんなの関係ないよ」と言ってくれて、この人はちゃんと中身を見てくれてるんだなと思いお付き合いすることにしたんです。今では家に帰ったらすぐウィッグを取ってます(笑)。旦那さんは私にとって、神様みたいな人なんです。
他人から自分がどう思われているかも全く気になりません。きっと家族、友達とか、理解のある人に恵まれてるからだと思います。私は自分の世界にいるから、まわりに何か言われても何も思わないし、大切な人がちゃんといるからそれでいいんです。全員に好かれるなんてきっと無理なので、いやなものは見ないで自分の好きなものだけに目を向けていますね。
私はリネアストリアに救われて、恩返しのつもりで入社したんです。そんな自分がお客様にできることは、ウィッグの入り口として、気兼ねなく相談できるようなスタッフになることだと考えています。
半分「スタッフ」で、もう半分は「お客様」。 この想いは変わらずに、今日もお客様にHAPPYを届けていきます。
writer:Higuchi Sakura