
おしゃれは自分のために 餅田コシヒカリ
みんなが「楽しい」って思えるウィッグに出会えたらいいな。
こんにちはゲストさん
こんにちはゲストさん
脱毛症になったことで自分のあり方を受け入れ、現在では、SNSや自身で立ち上げたポータルサイト『Style with Wigs』にて、ヘアロスで悩む人達に向けた情報発信を行っている。
「ケ・セラ・セラ」。スペイン語で「なるようになる」を意味する言葉、これが私のモットー。よく転ぶし、失敗も、そして落ち込みもする。だけど「なるようになる」って自分に言い聞かせて、転んでもただでは起きない。
そんな私だけど、数年前まではあるがままの自分を受け入れることができずにいました。摂食障害や鬱病、脱毛症に落ち込む日々を過ごしながら、少しずつ嫌な自分も受け入れて、今はヘアロスで悩む人達に向けたポータルサイトやインスタグラムで情報を発信しています。
19歳の時に、ファッションデザインがやりたくてニューヨークに留学しました。坊主頭にドラゴンのタトゥーを入れた日本人の女の子や、自分がもしそうなってしまったら出歩くのを戸惑ってしまうほどの大きなケロイド(火傷の跡)がある男の子、肌や髪が真っ白なアルビノの人など個性を持った人がいて。留学生活でいろんな多様性に触れる中で、彼らが持つそれぞれの個性を「異質だけど綺麗」、そう感じたんです。
通っていた大学は3回休んだら単位が取れないくらい厳しかったけど、課題をこなしながら毎晩クラブに出歩いて、まるで花開いたように毎日が楽しくって。だけど実は、その頃の私は摂食障害に苦しんでもいたんです。誰にも打ち明けられずひとりで悩んでいました。そんな自分を取り繕う中、摂食障害が引き金になり鬱病も発症してしまって。そこから22歳の時に退学し、日本へ帰国しました。帰ってきたらどうにかなるかなと思ったら、親元に帰ってほっとしたのか、今まで気負っていた気持ちが全部ぺしゃって潰れてしまったんです。何もする気が起きなくて3、4年ほど引きこもる日々を過ごしました。ある日いつものようにソファに寝転がってテレビを観ていて、ふと頭に手をやると後頭部に不自然なつるつるした部分があったんです。最初は一つだった円形脱毛が二つ三つとどんどん増えていき、半年くらいでほとんどの毛が抜けてしまいました。
ファッションデザイナーを目指して留学し、忙しい中でも充実した毎日だったけど心身ともに厳しくなり帰国。そこから数年間ずっと引きこもりの日々を過ごして、突然脱毛症になって。その時が一番つらくてずっと号泣していたのを覚えています。だけど、同時にふと「私ここまで堕ちたんだ」と思い、こんちくしょー!って闘志みたいなものが芽生えてきたんです。今まで無駄にしてきた時間を思うともちろん悲しさもあったけど、このままじゃ終われないというか、もう一回頑張ってみよう、そんな気持ちに切り替わって。ほんのちょっとしか残っていない毛を、最後は泣きながら自分で全部カミソリで剃りました。そこからウィッグを用意してようやく就職活動を始めて、最初に円形脱毛を見つけてから約半年で社会人としてのスタートラインに立ったんです。26歳の冬でした。
インスタグラムで発信を始めようと思ったのは2020年の3月。その頃には少しずつ自分を受け入れられるようになっていました。ある日ふと、今まで自分が経験してきたことで誰かを助けてあげられるんじゃないか?発信することでもっと自信を持てるかも、そう思ったんです。人を助けることで自分を好きになれるんじゃないかなって。
私がなりたかったのは、周りから見ていつも元気に笑ってキラキラしてる私。でもそれって他の人からの評価を気にしちゃってるんですよね。毎日楽しいばかりの人なんてきっといないし、人間だから嫉妬したり落ち込むこともある。ポジティブな自分もネガティブな自分も全部私なんだって、セルフラブの考え方になってからすごく楽になれたんです。今までは「こんなの私じゃない」って罪悪感を感じていたけど、今は自分を許せるというか。落ち込むことももちろんあるけど、激しかった波が少しゆるやかになって生きやすくなりました。完璧じゃない自分が全然気にならないんです。だってそんな人いないから。
脱毛症のことは仲のいい友達には伝えてたけど、発信を始めてから職場の人達にも言いたいなと思って。やっぱり怖い気持ちもあったから、もっと自信がついたら――フォロワーが1万人になれば――というのを目標にしました。発信をしていく中で、たくさんの方から相談や共感の言葉、メッセージをもらって。やりとりをするうちに自信のなさが解消されて、まるで自分自身が救われていくような感覚になったんです。もう1万人とか関係なく言いたくなって、働いているアパレルショップのブログで脱毛症のことをカミングアウトしました。驚いたのが、脱毛症の方が自分の想像よりもたくさん身近にいたんだということ。SNSをする前は「私だけ脱毛症なんじゃないか」って思ってたけど、10人くらいから声をかけていただいて。同僚の中にはびっくりする人もいればウィッグだと気づいてる人もいて、カミングアウトするまで聞かれなかった優しさを感じました。
ニューヨーク留学中は髪を赤や金色に染めていたけど、脱毛症になってからはずっと諦めていて。以前の私にとってウィッグは、ただ「髪の毛の代わりにかぶるもの」でした。だけど、インスタグラムを始めてたくさんの人と交流する中で、今ってこんなにお洒落なウィッグがいっぱいあるんだ!って目から鱗が落ちて。カミングアウトしてからは職場の人たちと髪型の話で盛り上がれるのがすごく楽しいんです。今までできなかったことができるようになったのが嬉しくて、リネアストリアでもいろんなカラーやスタイルのウィッグを集めたり。今の私にとってウィッグは、洋服と同じように「自分を表現するもの」に変わりました。
ポータルサイトは、過去の私のように脱毛症で悩む人がいなくなればいいなと思ったのがきっかけで開設。他の人と違っていても、自分のスタイルがある生き方は魅力的。そんな考えから『Style with Wigs』というタイトルをつけました。ヘアロスで自信をなくした人が再び自分に自信を持ち、オシャレを楽しみ、人生を満喫できるように背中をそっと押す存在になりたい。サイトがきっかけで、ちょっとでも脱毛症の自分を受け入れられる人が増えればいいなぁと思います。
今までの私はネガティブな自分を認められずに罪悪感を感じていたけど、発信を始めてから少しずつ自信を持てるようになって、悪い部分も全部認めてあげられるようになりました。内面を整えたり、外見を変えたり、気持ちがワクワクするようなモチベーションの上げ方を見つけられると自分を好きになれるはずです。そしたら自然と自信もついてくるんじゃないかなって。「他の人じゃなく私がやりたいからやる」。
ポータルサイトやインスタグラムの発信が、そんな方を手助けできる存在になればいいなと思います。
周りの人からの評価を重視する考え方じゃなくて、自分の幸せやスタイルは自分で決める。内面から、外見から、自信のつけ方は人それぞれ。これはできないって諦めるんじゃなくて、いろいろ試して自分に合う方法を見つけてほしいなって思います。
以前、脱毛症や抗がん剤でヘアロスになった人の写真が掲載されたファッション雑誌を目にしたことがあって。当時はまだ自分に自信がなくて苦しい時期だったけど、その白黒写真に私は勇気づけられました。すごく綺麗だったんです。いつか私も同じように、ヘアロスの姿で雑誌や駅前の大きな看板に載ってみたい。綺麗なものとして発信することで脱毛症を知らない人への啓発にもなると思うんです。私が若い頃に受けたカルチャーショックの経験も含めて、「異質だけど綺麗」という多様性をたくさんの人に知ってほしい。私もポータルサイトやインスタグラムを通じて、これからも悩んでいる人達の心の琴線に触れるような発信をしていきたいです。
writer:Higuchi Sakura
みんなが「楽しい」って思えるウィッグに出会えたらいいな。
お天道様に胸を張って生きていられる、そんな自分でありたい。
めぐりあえる人とのご縁を大切に。その人がその人らしくいられるように。
自分の中に抱え込んでいた感情が解き放たれた瞬間でした。
孤独だった私の心に寄り添ってくれました。
私の存在を通して、生徒に生きることを伝えたい。
視野が広がる一歩になればいいなと思います。
乗り越えるのではなく、その中で共に生きられるように。
ピンチは他の人と違う経験が出来るチャンス。
大丈夫、頑張ろうって思ってもらえれば嬉しいです。
他の人じゃなく私がやりたいからやる。
仲間がいるって心強い
元気な姿を発信することで、他の人も元気にできる。
お客様の心に寄り添って、安心をお届けしていきたいです。
ウィッグを知らない方に、ウィッグの楽しさを広めていく。
ウィッグには無限の可能性があります。
ウィッグと出会えてよかったなって思っています。
気兼ねなく相談できるようなスタッフになることだと考えています。
トレーニングを通じて、健康と美、前向きな気持ちを伝えていけたら。
自分らしさを大事にする。
ちゃんと「当たり前」のことが「当たり前である社会」にしたい。
ありのままの自分もそうでない自分も、本当の自分として愛し続けること。
なりたい自分になりきって、もっともっと人生を楽しみましょう!
ASPJ立ち上げ当初から目指しているのは私達のような団体がなくなること。
ウィッグはここまで進化してる、って同じ境遇の人にもっと伝われば良いな。
女の子にとって、もっと可愛い自分を見つけられる「魔法のアイテム」
私のまわりは愛が溢れていて、病気の間私は本当に幸せでした。
ウィッグを使ってこんなふうに楽しんでますよ!って伝えたくて。
私がそうだったように、「あなたはひとりじゃないよ」って感じてもらいたい。
人生ってこんなに楽しんでいいんだ!って、そう思いました。
素のままでもウィッグでも色んな選択肢があっていいと伝えたいです。
純粋にオシャレを楽しむ気持ちだけで可愛くなれるんです。
ウィッグが好きなのは、やっぱりいろんな自分になれるから。
リネアストリアの
医療用ウィッグについて