抗がん剤治療中の方へ抗がん剤治療ご経験者様エピソードりみのさま

抗がん剤治療
ご経験者様エピソード りみのさま

りみの様のイラスト

りみの

現役看護師。急性期総合病院から小児科クリニックへ転職した半年後に浸潤性乳管癌と診断される。ルミナルB、HER2陰性。
術前ケモ、乳房全摘、腋窩郭清、放射線治療を終えホルモン治療中。

目次

Episode6

これから治療される方へ

がんの治療を経験して思ったこと

私の場合、看護師という職業柄がんに対して多少の知識がありましたが、自分で治療を体験するのは初めてだったので不安なことも沢山ありました。

仕事ができなくなったら生活していけるのか、医療費はどれくらいかかるのか、髪が抜けたらどうなるのか。どれも重要なことですが、後から考えると目先のことばかりで……

お金は傷病手当や生命保険で対応できるし、髪だっていずれ生えてくる。がんで休むという理由で職場を解雇になったとしても「また仕事探せばいいじゃん」って思います。

「命と天秤にかけたら、実は大したことじゃないんだな」って後から気づきました。

なので、もし経済的に許すならば、個人的には仕事を休んで治療してもらえたらと思います。

治療を完遂するためにしっかりと体調整えて、ストレスなく心に余裕をもって生活することが治療に繋がると思います。

ちなみに治療費は、卵子保存:30万円(全額自費)、検査・抗がん剤治療・手術・放射線治療:70万円位(高額医療申請して)かかりました。

乳房再建はできませんでしたが、再建した友人の話を聞いたところ、再建したとしても違和感が残り、元に戻るわけではないそうなので、私は再建しなくて良かったのかもしれないと思っています。

最近では、温泉へ行ってもあまり隠さなくても気にならなくなりましたし、ワコールから発売している「リマンマ(乳房手術した人専用下着とパット)」の性能も良く、胸が大きく開いた服は着れないのが残念ですが、再建しなかったことで困ることはそれほどありませんでした。

あと、声を大にして言いたいことは「ウィッグは急いで買わない方が良い!!」です。体調が良い治療開始前に買った方が良いという意見もありますが、治療前は通院等考えることが多くて正常な思考ができないと思います。

脱毛するのは治療開始から早くて2週間後くらいで、最悪通院だけなら髪がなくても問題ありませんし、通販でも購入できます。

私は高価なウィッグも購入しましたが、愛用していたのはリネアストリアさんのウィッグでした。リネアストリアさんのウィッグは手ごろな値段なので、沢山持っていても楽しいと思います。

ちなみに、CVポート(点滴用埋め込み装置)挿入手術の入院中には、仲良くなった方たちとウィッグの被りっこで試着したりもしました(笑)。

笑うことは免疫を上げること

最後に、これから治療する方は今何もかも未知で不安も大きいかと思います。

でも、薬にもよりますが、今は仕事しながら治療している方も増えているくらい副作用がコントロールできるようになりました。

治療中は自分をいたわりながら、頑張ったご褒美で沢山自分を甘やかせて、なおかつ楽しみを持ちながら、そして回復した自分を想像しながら治療を受けていただきたいと思います。

そして、同じ治療をしている経験者と交流して情報を聞くと、見通しが持てるし安心できると思います。ぜひ積極的に病院で話しかけてください。患者さんにも看護師や薬剤師にも!

笑うことは免疫を上げることにつながります。ブログ友達は毎日ドリフ見ていると言っていました(笑)。

大変なこともありますが、がん撲滅、再発予防目指してお互い毎日笑って頑張っていきましょう!