良いんだと思える大切さ
きっかけ
結婚して子供が小学生になって手がかからなくなってきた30歳の頃。
周りの人が当たり前にある髪の毛が私にはなくて、その当たり前が一番欲しかった。そんな中、もしかしたら他にやれる事、磨ける事がないかと考えていた時期に出会った1つがヨガ。
ウィッグ生活の中で精神的にも疲労が増加していたこともあって、自分の心を軽くするためにも、心のバランスをとるためにも、勇気を出してウィッグを着用せずにヨガのレッスンに参加しました。
そしてウィッグを着用せずにレッスン受けて思った事。
「ウィッグなしでカラダを動かすことは解放感があり、凄く気持ち良いし、心地良くてとてもリラックスできる」
やっぱり私は体を動かす事が好きなんだと昔を思いだし、ヨガを始めました。
ヨガのレッスンの時はウィッグをつけていなかったので、みんながロッカーで洋服を着替えるのと同じ様に、ウィッグをとって着替えてレッスン受けていました。
そして私があまりにも堂々としているからなのか、一緒にレッスンを受けているみんなが気軽に声を掛けてきてくれて、髪の毛の悩みを聞くようになりました。
そして、意外にも髪の毛について悩んでいたのが私だけではなく多くの方が悩んでいることに気付かされました。
私がオープンにするだけでこんなにも人と共感できるんだぁと。
お役に立てるんだぁと。
嬉しくなってウィッグの私も。薄毛の私も。どちらも楽しんでいければ良いのか!と思えました。
隠さない様にする環境
ヨガを通して心身共に癒され、薄毛のコンプレックスに対する意識も軽減されたころ。
少しでも、私と同じように何かに悩んでいた人々の助けになればと思った私は、ありのままの私(薄毛の姿)でヨガのインストラクターになることにしました。
ロングで綺麗な印象のインストラクターを見ると、やっぱり心の中では羨ましくて仕方なかったけど……
私はスキンヘッドのインストラクターってこともあり、生徒さんから覚えて貰いやすく色んな相談やお話をする機会が増えました。そうやって、ありのままの私でたくさんの人たちと関わってるうちに、少しずつ、でも着実に、薄毛の自分も心から美しいと思えるようになり、ありのままの私でも自信が持てるようになっていきました。
良いんだと思える大切さ
ヨガに出会い、そして今思っていること。
「私はたまたま薄毛でうまれ生きているけど、他の人もまた何かに悩み、コンプレックスを抱え、それを乗り越えながら生きてるという事。つまり、自分だけじゃないという事!」
悩みやコンプレックスを抱えると、心身ともにしんどくなると思います。でも、だからこそ心のバランスを取るためにも、自分の心が軽くなるためにも勇気が必要なのだと思います。
「ゆっくりで良い」
たとえば、普段の生活に薄毛の割合を増やしていき、小さな事でも勇気を出した自分を褒めてあげるようにする。
薄毛の自分を受けとめることができるようになれば、自分を愛することに繋がっていく。
すると、いつもと同じ外の世界での見え方、感じる方が変わっていく。
そして、楽しめている私を見つけていく。
私はヨガを通してそうしていく事で、外での目線や態度は気にならなくなっていきました。
ひとそれぞれではあるのかもしれないけれど、でも、自分の人生だから自分に起きている出来事は、やっぱり自分で乗り越えるしかなくて、それが自分の糧になって必ず輝いてくと自分を信じてあげるコト。
自分が感じてる感情を大切にうけとめて、ひとつひとつ、コレで良いんだと。
コレが私なんだと。
髪があってもなくても、綺麗になれる方法は沢山あるし、できる事は沢山ある。
コレで良いんだと思えた時から、いつもと同じ外の景色がより幸せで、違って見えてくると思います。
ゆっくりで良い。「頑張れ!私」
私は今、薄毛の私とウィッグの私、2つの姿を楽しめると思えるようになりました。