幼少期のウィッグライフ
ウィッグを着用して登校
ウィッグを着用して登校を始めたのは私が小学5年生のころでした。
薄毛を剃ることで新しく生えてくる髪が強くなってくるんじゃないか?という事で髪の毛を剃りウィッグでの生活が始まりました。長い髪が欲しいという願いが叶ったことがとてもうれしくて、凄くドキドキしながら学校に行ったのを覚えています。
そして、ウィッグを着用して学校に通う事にした私は、髪があるのを体験できて嬉しい自分と不便な自分を知る事になりました。
例えば大好きな運動。
ウィッグが気になって体育の時間などで思いっきり身体を動かす事ができない。
水泳では、水に強いシールを内側に貼ってウィッグでプールに参加していましたが、それでも不安で、みんながプールから出るのを待って最後にでるなど…
体を動かす事が大好きで、おてんば娘の私にはウィッグを着用した生活が窮屈だなと感じてしまいました。
ウィッグを着用しなくなったきっかけ
ある時、公園のブランコでお友達と遊んでいたのですが、ブランコの勢いでウィッグが吹っ飛んでしまいました。その姿を見たお友達は「ハッと」したのですが、私はすぐさま、ふざけた顔をして笑いながら「だよねぇ〜、びっくりだよねぇ〜」「テヘッ」みたいな感じでウィッグを拾い装着し何事もなかったように遊びを再開しました。 お友達のどう反応していいか分からない姿を見て、私が悲しくしたら友達はもっと困る!と考えからの咄嗟の判断だったのでした。
ただこの時、私は心が楽になるような感覚があったのです。 ウィッグを気にしてやりたいことに夢中になれず「隠すのって疲れるなぁ」と。
そして、ならばとってしまえー!となり、中学入学と同時にウィッグは着用せずに薄毛のいつもの私に戻ることにしました。 もちろん、周りの友達にびっくりされるのは覚悟していたのですが、意外にも誰も何も言ってくる子がいなくて。「みんな優しいなぁ」と思い、良かったと嬉しくなったのを覚えています。 思いっきり体を動かす事を選んだ自分を好きになれた瞬間でした。