ウィッグを着用したまま仕事はできる?
やむを得ない事情でウィッグを着用して仕事をしなければならないけど、周りにバレないか心配…
どうすれば自然に着用できるの?外れたりはしないの? 心配事はたくさんありますよね。
そこで、みなさんが心配になりそうな項目をひとつひとつ解説していこうと思います。
特によく聞くお悩み
ウィッグであることを公表したほうがいいの?
ウィッグであることを公表するのか、しないのか。
この問題にお悩みの方多いと思いますが、職場全体にカミングアウトしている方はそんなに多くはないみたいです。
全く公表しない方もいれば、上司の方や、仲のいい同僚など、一部だけには話して、あまり接点がない方などには一切公表しないという方もいらっしゃいます。
実体験としては、髪切ったの?と聞かれてドキッとしてしまったとか、社員旅行で1泊しないといけないけど公表したくないからどうやってその場を凌ごうかなとか、お客様に上から見られる仕事だからバレないか心配だったという声もあります。
でも、ウィッグを自然に着用することができていれば、気持ちも楽になりますし、最初に心配していたよりも案外大丈夫だったと思われる方も多いですよ。
ウィッグだと公表するのにも、少なからず勇気がいりますし、無理をしてまでカミングアウトする必要はあまりないのかもしれません。
とはいえ、噂をされるのではと不安になるくらいなら公表してしまったほうが楽!と思う方もいらっしゃるので、どこまで公表をするのか、よく考えて実行に移すのがよさそうですね。
絶対にバレたくない!
「絶対にバレたくない!」と考える方は多いと思います。
出勤中は、電車に座っていて上からつむじを見られるんじゃないかと気になるし、職場に公表してなかったらなおさら全体の目が気になりますよね。
初めてウィッグを着用する場合、どんなウィッグを選んだらいいのか、毛質はどうしたらいいのかと分からないことだらけで不安もいっぱいですよね。
ですが、ウィッグはほんの少しのポイントを押さえることで、とても自然に着用することが可能なんです!
「ウィッグを自然に着用するポイント」をこれから解説させていただきますね。
ウィッグを自然に着用する6つのポイント
つむじが自然
ウィッグを選ぶ際に、つむじはとても大事です。
お仕事をされる場合は、帽子を着用できない職種も多いと思うので、つむじがあるかどうかはとても重要なポイントになります。
ウィッグには人工頭皮が付いた”I型つむじ”と言われるものと、一点から髪が放射線状に広がった”O型つむじ”と言われるものがあります。
ウィッグが自然に見えるのは断然「I型つむじ」です!
人工の頭皮が付いているので、上から見られても安心です。
テカリが少ない
ウィッグのテカリも、ウィッグだとバレてしまいやすい大きな要因となります。
人工毛は、化学繊維で出来ているので、どうしてもテカリがあるものが多く、少しでも人毛が混ざっているほうが、テカリが少なくなって自然に着用しやすいです。
どうしても人工毛を使う場合は、明るすぎるカラーだと光が反射しやすくテカリやすいので、あまり明るすぎないナチュラルなカラーや、根本が黒くなっているプリンカラーだと髪が伸びてきているように見えて自然ですよ!
人工毛
化学繊維(ファイバー)で作られている。
テカリは出やすいが、形状記憶をするのでスタイリングをせずに着用できる。
人毛MIX
人毛とファイバーのMIXされた毛質。
人毛が配合されているのでテカリが少なくなる。
こちらも形状記憶をするので、スタイリングをせずに着用ができる。
人毛100%
すべて人毛で作られている。
人毛なのでテカリはほとんどなく自然。
人毛のクセが出るので、スタイリングが必要。
使いやすさも人それぞれ違うので、自分が使いやすい毛質を見つけてみてください。
自分のヘアスタイルに近い
フルウィッグを選ぶ場合、できるだけ自分の元のヘアスタイルに近いスタイルを選ぶと違和感が少なくなります。
写真だけで見ても分かりにくいと思うので、できるだけ試着をして購入するのがおすすめです。
自宅で試着できるサービスや、試着ができるサロンなどもあるので、できるだけ利用すると良いでしょう。
毛量が適切
こちらも元のスタイルに近いものを選ぶほうが違和感が少なくなります。
元々が毛量が少なめの方は、あまり毛量が多いウィッグを選んでしまうと、急に毛量が増えたように見えてとても違和感が出てしまいます。
逆に、元々毛量が多めの方は、毛量が少なめのウィッグを選んでしまうと違和感が出るので、毛量も大切なポイントです。
一般的に、マシンメイドと言われる機械で作られているウィッグはとても毛量が多いので、元々の毛量が少なめの方は違和感を感じやすくなるかもしれません。
総手植えのウィッグは医療用としても使われており、マシンメイドに比べて軽く通気性もあります。
また毛量も多いものから少ないものまで幅が広いので、理想に近いスタイルが見つけやすいかもしれません。
また前髪や顔回りの毛量が多いと、それだけで違和感を感じることもあるかと思います。
そういった場合には、カットをして毛量や長さを調節して使うと使いやすくなりますよ。
着用する位置が正しい
ウィッグの分け目は必ずしも真ん中につむじがある状態ではないものもあります。
中には右寄りだったり、左寄りだったり、自然に見えるようにつむじを寄せてあるスタイルも多くありますので、つむじを真ん中に合わせると左右の長さがおかしくなってしまうことがあります。
左右を合わせる場合は、もみあげのところを持って、左右の高さがあっているかを確認するのが一番分かりやすいと思います。
また、おでこが狭くなりすぎるのも、不自然に見えるポイントになってしまうので、自分の生え際の位置にウィッグの生え際が来るようにおでこの位置もぴったり合わせましょう。
地毛との境目をなくす(ポイントウィッグの場合)
ポイントウィッグを着用する場合は、上記のポイントに合わせて、地毛と相違がなるべく少ないものを選びましょう。
トップカバーピースや前髪ウィッグ、エクステなどといったポイントウィッグは、地毛を利用して装着するものです。
カラーが地毛と大きく違ったり、髪質(ストレートやくせ毛など)が違ったり、長さが地毛に合っていないと、地毛となじませるのが難しいので、しっかりと地毛に合っているものを用意しましょう。
また、トップカバーピースなどを着用する場合、少し地毛に長さがある方は、結んで使うとより安定感が増して使いやすくなると思いますよ。
ウィッグ切り替えのタイミング
ウィッグの切り替えるタイミングに悩まれている方も多いと思います。
とくに地毛からウィッグに切り替えるタイミングで、初めて職場にウィッグを着用して向かうときは緊張しますよね。
そこで、変化に対する違和感を軽減するために「休暇明け」からウィッグを使用し始める方が多いです。
例えば、土日が休暇の方であれば、土日に美容室で髪を整えたことにし、月曜日からウィッグに切り替えるという流れです。
より自然さを演出するために、地毛に近いスタイルか、地毛よりも短いスタイルを選ぶようにしてみてくださいね。
今使っているウィッグから新しいウィッグに切り替えるタイミング同じように「休暇明け」に切り替える方が多いですが、特に「長期休暇」を狙って切り替えると、よりスムーズに切り替えがしやすいかと思います。
新しいウィッグは、サラサラしているので、もしそれが違和感になって気になる場合は、この長期休暇の間に少し着用して馴染ませておくこともできます。
少しウィッグの長さを長くしたい場合も、長期休暇だと、その間に髪の毛が伸びたように見せることができるので、おすすめですよ!
地毛はどうしたらいい?
地毛からウィッグに切り替える前に気を付けるポイント
抗がん剤治療などをされる方で、治療前に髪を短く切ろうかなと考えておられる方は1点注意が必要です。
それは「地毛をカットするタイミング」です。
ご地毛が長い方の場合、用意するウィッグによって、カットするタイミングを気を付けなければなりません。
長めのスタイルのウィッグを用意したい場合、短くカットしてしまってから、また長いウィッグに戻してしまうと、長さが短くなったり長くなったりして違和感を感じてしまうので、ウィッグに切り替えるギリギリで地毛のカットをしたほうが切り替えやすいです。
しかし、あまりにご地毛が長すぎたり、毛量が多かったりすると、正しくウィッグを着用できないことがあります。
また、あまりウィッグに慣れていない状態だと、ロングのウィッグは扱いにくい可能性があるので、少し短くなってもいいのであれば、肩につくか、つかないかくらいのボブスタイルなどがおすすめですよ。
ウィッグから地毛に戻す
ご地毛が回復してくると、今度はウィッグから地毛に戻すタイミングがやってくるかもしれませんね!
できるだけ早くご地毛に戻したい場合は、ウィッグを徐々にショートスタイルに移行していくと、ご地毛が短いままでもギャップを少なく抑えられるので、地毛に戻しやすくなります。
また、後ろはすごく伸びてきたけど、頭頂部の部分だけ伸びにくい!など、部分的に気になる場合は、トップカバーピースなどのポイントウィッグに変えると着用感も楽になりますよ!
トップカバーピースは、クリップで地毛と固定するものなので、ある程度、地毛の長さが伸びてきたら、ポイントウィッグにするのもおすすめです。
心配事はこれで解決
ここまで、いくつかポイントをお伝えしてきましたが、心配事は尽きないものですよね。
最後に、気になるポイントをまとめてお伝えします。
しんどくならないの?
ウィッグで仕事をするということは長時間ウィッグを着用しなければいけません。
そんなに長時間着用して、しんどくならないの?と心配になりますよね。
初めてウィッグを使う方は、ウィッグを着用することにあまり慣れていないと思うので、最初は少し頭痛がしたり、しんどくなってしまう場合もあるかもしれません。
そんなときは、少しだけ着用位置を左右にずらしてみたり、お手洗いで一度外してクールダウンさせたりすると、苦痛が緩和される可能性があります。
慣れてくればあまり気になりにくいと思いますが、どうしてもしんどい時は無理せずにクールダウンしてくださいね。
外れない?
ウィッグを着用していて、風が吹いたりしたら外れたりしないの?と心配になる方も多いと思います。
結論としては、サイズが合っていれば問題ありません!
頭が痛くなるくらいきつくなっていないか、安定感が感じられないくらいゆるゆるしていないか確認して、安定していれば大丈夫だと思います。
それでも心配な場合は、ヘアバンドやターバン、カチューシャなどで固定したり、付属のネットやアンダーキャップをピンで固定したりするとより安定感は増します。
自分でサイズが合っているかが分からない場合は、試着ができるサロンを利用するのが安心です。
汗は大丈夫?
ウィッグを着用すると、どうしても蒸れてしまうので、暑く感じやすいです。
とくに夏は気温も高いので、すごく暑いし、汗をかきやすくなりますよね。
改善する方法としては、たまにウィッグを外して汗拭きシートなどで頭を拭いたり、アンダーキャップなどを汗の吸える素材(コットンなど)に変えるなどがあります。
また汗取りパッドをウィッグに装着しておくと、流れてくる汗をしっかりと吸ってくれるのでオススメです。
リネアストリアでは、「ウィッグ専用汗取りパッド」が発売されているので、とてもおすすめですよ。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
ウィッグで仕事をするということは、とても勇気のいることだと思いますが、少しでもお役に立てたら嬉しいです。