ウィッグの人毛と人工毛の違いについて

カテゴリ : HOW TO
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フルウィッグを選ぶ際に、ウィッグの毛質について悩まれる方が多いのではないでしょうか?
人毛と人毛ミックス、人工毛と色々あるけれど、いったいどんな毛質を選ぶべきなのか?そのメリット・デメリットは?
今回は、人毛、人毛ミックス、人工毛のフルウィッグについてそれぞれの特徴、おすすめの選び方を解説いたします。

ウィッグの毛質について

フルウィッグに使用される毛材(毛)は、人毛か人工毛(多くはポリエステル)のどちらかです。
その組み合わせや種類によって次のような5種類に分けることができます。

人工毛フルウィッグの特徴

人工毛はポリエステルやアクリルで作られる人工繊維です。

メリット

安価であることと、形状記憶繊維を使用することによりスタイルをキープできること
また、100色を超える色、その組み合わせ、染色からカラーバリエーションが豊富

デメリット

デメリットとしては、人工毛特有の光沢(テカリ)があること、長期間使用すると人工毛が劣化して絡まりが出ることなど

種類

人工毛の種類では、日本のカネカ社が生産するカネカロンや韓国製、中国製などの様々な種類がある

耐熱・非耐熱

耐熱性・非耐熱性があり、耐熱性のものはドライヤーやアイロン、コテなどの使用が可能
耐熱性の場合は「耐熱180度」などのように上限の使用可能な温度設定がされている

難燃性・非難燃性

難燃性・非難燃性があり、難燃の場合は、人工毛に火がついても燃え広がらずに炭化し火が消える
非難燃性の場合は速やかな消火が必要

LINEASTORIAはすべての人工毛で耐熱性を使用しています。
また、難燃性のカネカロンをほとんどの製品にミックス使用しています。
LINEASTORIAでは、日本製のカネカロンを中心に、いくつかの他の種類の人工毛、3色以上のカラーをミックスして使用しているのですが、様々な種類をミックスする理由は、光沢の軽減とタッチの良さの両立です。
人工毛の光沢(テカリ)の原因は太陽光や照明が人工毛に当たって反射することによるもので、様々な種類の人工毛をミックスすることにより、様々な太さ・形状の人工毛を入れ反射を一定の方向でなく分散させることができ、テカリの軽減につながります。
他にも、一定の割合で加工した人工毛(ちぢれさせたり、目に見えない細かい凹凸を加えた人工毛)をブレンドすることにより、自然な人工毛を作っています。

人毛のフルウィッグの特徴

人の髪の毛を使用します。

メリット

自然な光沢、肌あたりの優しさ、傷んでもトリートメントなどで補修できる
正しくメンテナンスをすれば1年以上使用できるなど、

デメリット

デメリットとしては着用前のスタイリングが必要であること、メンテナンスにある程度の習熟が必要であること、高価であること
(人毛の特性として長くなればなるほど高価になっていき、たとえば100cmを超える高級人毛は本当に100万円以上します)

種類

人毛は集められた際に、その毛質やカラーによってグレード分けされます。
人毛のグレード分けには様々な観点があり、人毛のハリやコシ、ストレートの状態、若い方の人毛なのか高齢の方の人毛なのか、栄養状態はどうか、カラーリングをしたことのある髪の毛なのか、などが基準となります。
グレードが良いものはREMY人毛(レミー人毛)などの最高級人毛として使用され、低グレードの人毛は化学処理を施してすべてのキューティクルを溶かしノーマル人毛として使用されます。

そして、人毛のからみの原因となるものはたいていキューティクルです。
キューティクルは人毛の表面にある、うろこ状の膜で7〜14層から成り立っています。
キューティクルはうろこのように方向性があることから逆方向のキューティクルが混じっていると、うろこ同士が逆方向にはさまってしまい、からみの原因となります。

ノーマル人毛100%のフルウィッグの特徴

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比較的低グレードの人毛から作ります。
人毛の方向(キューティクルの方向)が揃っていない毛も混じっていることから、いったんすべてのキューティクルを削除します。
またカラーもいったんすべて脱色したあとに、規定のカラーに再染色をしていきます。
キューティクルをすべて削除しており、耐久性においてはREMY(レミー)人毛に劣りますが、価格は人毛の中では比較的安価です。

ショートからボブくらいまでには使いやすい毛質で、パーマも可能ですが、比較的傷みやすい毛質ですのでおすすめはいたしません。
カラーリングは、色を暗く染めることは問題ありませんが、色を脱いて明るくする施術には不向きです。

人毛ミックスのフルウィッグの特徴

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人工毛とノーマル人毛をミックスして使用します。
人工毛独特の光沢を人毛をミックスすることにより軽減しており、また人工毛がはいることによりある程度スタイルもキープしますので、多様なデザインが可能です。

人毛100%よりも、メンテナンス、スタイリングなどの面で扱いやすくウィッグが初めての方などにおすすめしやすい毛質です。
LINEASTORIAでは人毛と人工毛の配合比率を人毛3:人工毛7の配合にして使用しています。

REMY(レミー)人毛のフルウィッグの特徴

REMY(レミー)人毛のフルウィッグを着用したウィッグ

高グレードの人毛を使用します。
人毛の方向性(キューティクルの方向)が揃っている人毛を使用し、弱い酸処理を行い、キューティクルを半分以上残す処理を行います。

色素は脱色した後染色することでカラーの統一を図っています。
キューティクルが半分以上残っているので、耐久性やトリートメントをした際の回復効果に優れています。

植毛部分の折り返し付近については完全にキューティクルを削除することで、逆方向のキューティクル同士がからまることを防いでいます。
カラーリングは、色を暗く染めることは問題ありませんが、色を脱いて明るくする施術には不向きで、パーマも可能です。

バージンREMY(レミー)人毛の特徴

最高級グレードの人毛のみを使用します。
人毛の方向性(キューティクルの方向)は揃っているので、殺菌処理のみを行い酸処理の工程がないため、キューティクルは100%残っています。
また、カラーについても脱色→染色を行わないので、切ったままの髪の毛とほとんど同じ最高級の人毛となります。
カラーについては「天然色」の一色となりますので、リピート注文時に全く同じカラーを作るということは理論上不可能となります。
カラーリング、パーマなど人毛に負荷のかかる施術にもっともおすすめの人毛です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、人毛と人工毛のフルウィッグの違いに着目してまとめてみました。

  • ・人工毛は安価でスタイルもキープできるので、安く使い倒したい方にはおすすめである。
  • ・人毛を使ったウィッグは、人工毛に比べると高価であるが、ウィッグ特有のテカリなどもなくすごく自然。
  • ・人毛ミックスのフルウィッグは人工毛と人毛の良いとこどりをした毛質である。
  • ・人毛フルウィッグには、ノーマル人毛、REMY人毛、バージンREMYシリーズなどがある。

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