抗がん剤治療中の方へ抗がん剤治療ご経験者様エピソードりみのさま

抗がん剤治療
ご経験者様エピソード りみのさま

りみの様のイラスト

りみの

現役看護師。急性期総合病院から小児科クリニックへ転職した半年後に浸潤性乳管癌と診断される。ルミナルB、HER2陰性。
術前ケモ、乳房全摘、腋窩郭清、放射線治療を終えホルモン治療中。

目次

Episode5

職場復帰と脱ウィッグ

治療後の発毛

私の場合は、手術と放射線治療後に職場復帰となりました。抗がん剤治療中は体調が良ければ週に数日でも仕事に行くことも職場と相談していましたが、治療だけでも精一杯のなか、仕事まで気を使いたくないなと思って結局続けて休ませてもらい約8ヶ月間休職しました。体調はさほど悪くなかったので、頑張れば働くこともできたとは思いますが。

放射線治療が終わって仕事復帰するまでは1ヶ月位余裕があったのですが、その間に仕事の予習や腕のリハビリ、生活リズムを整えることに時間を使いました。

また、病院の往復とちょっとした外出位しか動いていなかったので、体力の低下が顕著で散歩や買い物をして少しずつ体を慣らしていきました。

職場には内緒にしていますが、家族のお祝いごとでハワイにも行きました(笑)。職場にばれたら困るので、日焼け予防に必死でした。ハワイに行ったのが抗がん剤と手術が終了して3ヶ月目位の時です。一度坊主になった頭は、抗がん剤が終わって1ヶ月位でひよこのようなフワフワの産毛が生え始め、ハワイに行く頃には野球少年のような坊主頭になりました。

脱ウィッグのきっかけになったハワイ旅行

ハワイに行くのは半年以上前から予定が決まっていたのですが「常夏にウィッグは辛いし海に入る時にウィッグが波にさらわれてしまうかも(笑)」と心配していたので、できれば脱ウィッグしたいと考えていました。

当時治療後3ヶ月でどれくらい髪が伸びるのか気になって、ブログを調べては「抗がん剤後3ヶ月、髪、長さ」って検索していました。

その時に乳がんの治療で脱毛したアイドルが、治療後3ヶ月目でとてもおしゃれなアッシュのベリーショートをブログにアップしていたのを発見。私より若いですが、数ヶ月治療の先輩だったので副作用や治療についてブログで勉強させてもらいながら「私もハワイに行くときこんな髪をしたい」ととても元気をもらったのを覚えています。

ハワイへいく直前、2~3センチしかない髪でしたが美容室でカットとアッシュ系にカラーリングしてもらいました。

出来上がりをみて「頭の形良いね!ベリーショートすごく似合う!!」と美容師にも家族や友人にも大絶賛でした。

アイドルの娘は顔が可愛いので同じ雰囲気にはならなかったけど、とてもいい気分でハワイへ旅立てました(笑)。

職場復帰、そして脱ウィッグ

ハワイではほぼ脱ウィッグで過ごしていましたが、さすがに仕事では患者さんがビックリするので職場ではウィッグ着用していました。

時々着替えの時にポロっとウィッグが落ちてしまうハプニングもあり、面倒になってきていたので日々脱ウィッグする機会を狙っていました。

そして晴れて抗がん剤終了して5ヶ月目に完全にウィッグを卒業しました。

脱ウィッグ初日は職場の上司に2度見されましたけどね。その時は髪の長さが5センチくらいだったと思います。

自分的には大分短いけどSuperflyの雰囲気だと思っていましたよ。ベリーショートは帽子やピアスでオシャレも楽しめて、我ながら似合っていたと自負してます(笑)

仕事復帰してすぐは体力の低下がひどくて、帰宅後ご飯とお風呂にに入るので精一杯な感じでした。

さすがにこれ以上仕事を休めないので、体調管理だけはしっかりしました。クリニック勤務でしたが幸い風邪をひいたり体調を崩すことなく2ヶ月位経過してやっと、生活リズムが整って夜更かしできるようになってきたかなと思います。

現在は復帰して10ヶ月位経過しましたが、がんになってバランスの良い食事や免疫を上げる生活習慣を心掛ける等、長くゆるく続けられるように取り組んでいます。

多くのがん患者さんがやっている糖質制限も私には無理なので、チョコもバクバク食べるし外食やアルコールも大好きです。ただ、以前よりちょっとだけ気を付けて、食べたら運動するとか、体を温めるために湯船に浸かるとか、そういう風に考えるようになりました。

再発しないように、これからも元気で仕事や楽しいことを続けられるようにと思っています。

Episode6 これから治療される方へ