抗がん剤治療中の方へご経験者様インタビューTomomoさま
Model Interview

変化を楽しむこと。
いろんな自分を楽しむこと。

病気の発覚

25歳の時に乳がんが分かりました。
ちょうど芸能人の方が乳がんになって話題になっていた時期だったので、 なんとなく自分で触診してみたら、「あれっ?」て、しこりに気づいて。ひょっとしたら自分も乳がんじゃないのかな、と。

病院でエコー検査、針の検査などをやって、見つかったのが一つでなく複数あったので、自分でも良性ではないなと予感がしていて、病名を告げられる前に、「がん確定だな・・・」と思っていました。
次に病院に行った時に、「乳がんです」と言われました。

抗がん剤治療と副作用

2016年4月から抗がん剤治療が始まりました。(FEC)
投与後は、吐き気、だるさ、発熱が起きて、しんどかったです。
もちろん脱毛もしました。髪だけでなく、手足も。

FECの時に、抗がん剤の液が真っ赤なものがあって、それが頭に残っちゃって。赤いものを見ると気持ち悪くなるようにもなりました。トマトジュースとかストロベリーフラペチーノとか。見ただけで気持ち悪く。
赤いものが本当にダメでしたね。今でも思い出すと気持ち悪くなります。苺とかは好きなんですけどね(笑)

二つ目のタキソテールの時は注射だったので精神的なムカムカが強かったです。
2クール目までは副作用もほとんどなく、ただ薬が体内に蓄積されていたみたいで、3クール目で味覚異常・手足のしびれ・むくみ・足の水ぶくれなどが一気にきました。むくみは特にひどくて、歩けなくなるほどでした。
あとは、脱毛もありました。今度は顔だけでした。まつ毛や眉毛、顔のうぶ毛まで脱毛しました(笑)
色々と工夫してメイクしました。

2016年11月に抗がん剤が終了して、ホルモン治療(ノルバデックス)が始まって。1日に1回飲む薬で、これも眩暈がすごくて。
頭がぐらんぐらんしちゃったので、飲む時間を変更して夜に飲んでいます。薬に慣れるのに1ヶ月ほどかかって、今も飲んでいます。
抗がん剤が終わって、髪の毛は生えてきました。

2017年6月から、ゾラデックスの注射が始まりました。
3ヶ月に1回のペースで注射するんですけど、副作用のほてりとかは、ちょっとはありますが今後どうなるかまだわからないですね。
お腹に打ってもらうんですけど、そんなに痛くないって聞いていたのに、めちゃめちゃ痛くて。先生、注射がすごくヘタなんですね(笑)

脱毛とウィッグ生活

ウィッグはFECが始まる直前くらいに慌てて買っておきました。
リネアさんの「天使の姫ラインストレートミディ」でした。
自分の髪の毛が長いまま、脱毛が始まったので絡まって大変でした。絡まってどうにもできなくて、結局自分でザクザク切りました。致し方なく、ウィッグデビュー(笑)
ファッションウィッグというのは持っていましたけど、ウィッグをつけることが日常になりました。

ウィッグ生活で大変だったのは、やっぱり「暑さ」と「絡まり」。
ちょうどウィッグをつけ始めた頃にだんだん夏になって。暑くて暑くて本当に辛かったです。

その頃海外研修でシンガポールに行くことになって、向こうはさらに暑いのでこれはロングのウィッグでは厳しいかなって、それで短めのウィッグを購入しました。
らんまんベイビーボブとか天使のCカールミディを買ったんですが、海外に持って行くので急ぎで必要ですって備考欄に書いたらすぐに送っていただいて、本当に助かりました。
空港でも金属探知器の検査でひっかからないかなって心配していましたが大丈夫でした。
ウィッグは仕事の日は同じスタイルを使っていますが、休日はころころ変えて色んなスタイルを楽しんでいますね。

抗がん剤が終わって髪の毛が生えてきて、今は10cmくらい。
もうちょっと伸ばしてから、脱ウィッグしようと思っています。

乳がんと仕事

私は、治療中にほとんど会社を休まなかったんです。
事務職が私一人しかいない営業所だったので休むと同僚やお客様にも迷惑をかけてしまうので。
手術をする少し前に会社の人、数名に病気のことを伝えて、有給をもらって入院して手術。
退院するとすぐ仕事に戻って、抗がん剤治療の時も翌日から普通に出勤。朝8時から働いて、20時とか21時まで残業していました。

意地でも仕事を全部片付けてから帰ろうって。
頭が全然追いつかないんですよ、ツラすぎて。
でも仕事は絶対休みたくなくて。
海外研修でシンガポールにも行っていますし。
私の意地でした。

病気になって変わったこと

病気になって良かったことも悪かったことも沢山あります。
悪かったことは、抗がん剤とかホルモン剤の影響だと思うんですけど、ネガティブになってしまう時があって。
周りを見て、「なんで自分だけこんなにきつい思いをしなくちゃいけないんだろう?」って思ったり。

良かったことは、価値観が変わったこと。
家族に対する考え、人への接し方とか、色々変わったかなって思います。
母とは病気になる前よりもすごく仲良くなりましたね。
姉が近くに住んでいるんですけど、よく子供を連れてくるのでその子育ての手伝いでダウンしている暇がなかったぐらい(笑)
でもすごくいい気分転換になっていました。

今日の撮影会に応募したのも、撮影とかインタビューとか色んな経験をしておきたいと思ったから。それに同じくらいの年代で同じような経験をした人が全然いなくて。
なので色んな人の話も聞いて見たいと思いました。

メッセージ

「変化を楽しむこと」
髪の毛が抜けるのはショックだと思うんですけど、私の場合は、いろんなウィッグを使うことで少しは気分も変わりました。
「また新しい自分」になれるかなって思って、変化を楽しんでみるのもいいと思います。
私は病気になる前より、自分の事が好きになりました。良くも悪くも『自分』。
外見も内面も変化するので、いろんな自分を楽しむことにしました。

Tomomo’s
HISTORY
治療・ウィッグ・お仕事など
あれこれ

2015年8月 病院に行き、針生検を受ける。
2015年9月 病気がわかる。
2015年12月 大きな病院に移る。
2016年1月 マンモ、PET全ての検査が終わる。
2016年2月 右胸全摘、リンパ郭清手術。
2016年3月 治療方針決定、病院でウィッグのパンフレットをもらう。
2016年4月 抗がん剤(FEC計4回)スタート。
副作用は投与2時間後から吐き気、だるさ、発熱。
2回目あたりから脱毛。抗がん剤中も仕事は休まず海外研修にも参加。
リネアストリアの天使の姫ラインストレートミディ購入。
2016年6月 リネアストリアのらんまんベイビーボブ2個購入。
2016年7月 リネアストリアの天使のCカールミディ購入。
2016年8月 抗がん剤(タキソテール計4回)スタート。
副作用は1~2回目は特になし。3回目からむくみ、足に水ぶくれ等の皮膚トラブル、手足のしびれ、味覚障害、顔の脱毛、むくみがひどくて歩けなくなる。
2016年9月 他社のロングウィッグ購入。
2016年10月 リネアストリアのノスタルジーボブ購入。
2016年11月 抗がん剤終了。ホルモン剤(ノルバデックス)スタート。副作用は頭痛、めまい。リネアストリアの天使のCカールミディ人毛MIX購入。
2016年12月 ホルモン剤の副作用に慣れてきた。髪が伸び始める。
2017年6月 ホルモン剤(ゾラデックス3ヵ月に1回注射)スタート。
blog.:strawberry's dairy 若年性乳がんに負けるな!
インタビュー日:2017年6月24日

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