
おしゃれは自分のために 餅田コシヒカリ
みんなが「楽しい」って思えるウィッグに出会えたらいいな。
Instagram:miie_bodymake_
着用ウィッグ:インナーカラーウェイブミディ
32歳で乳がんが発覚。抗がん剤治療を経て、現在は経過観察中。
抗がん剤治療の副作用による脱毛をきっかけに、ウィッグに出会う。
2019年8月11日。私はベストボディジャパン大阪大会のステージに立っていました。ウォーキングやポージング審査があり、私はグランプリに選ばれました。リネアストリアの「エンジェリックNeoグラフィティ」のウィッグで出場していたんですよ。その前の大会とかには、両親も見に来てくれたんですけど、「私、こんなところにまで出てこられるようになったよ」と、それが伝えたくて。大会に出場した目的の一つでした。
私は、32歳の時、突然乳がんになりました。乳がんの種類としては「トリプルネガティブ※」でした。本当に「絶望的」でした。ネットで情報など調べても「悪性、進行も速い、予後が悪い」と、悪いことしか出てこないし、本当に落ち込むばかりでした。そこからはネットもブログも読まないように、できるだけ情報をいれないようにしていました。 抗がん剤治療がスタートして、私の場合は抗がん剤がすごく効いたこともあって、手術、放射線治療を経て無事経過観察に入りました。2年、3年と過ぎて今で8年目くらいになります。
結婚する前は美容師をしていたんです。髪でも色々なスタイルを作るのが好きでした。抗がん剤治療の副作用で髪の毛は抜けてしまったけれど、治療が終わったらまた生えてくるって思っていましたし、そこにすごく希望を持っていました。でも実際には生えてきた髪はそれまでの髪と全然違ってすごく細く、前髪やサイドのあたりが特にスカスカで、全然ヘアスタイルを作れない状態でした。聞いてたのと違うよ、ってそう思いましたね。街を歩いていても髪の毛がある人とすれ違うだけで羨ましいって思ったり、「白髪でもいいから髪が欲しい!」って、ずっと思っていました。それまでお客様や自分の髪の毛を華やかにするのが仕事だっただけに余計にショックでした。
髪の毛のこともあってか、治療が始まってからの4年間はほとんど引きこもるような状態でした。髪の毛も生えない、気分もすごく落ち込んで、もう人と関わりたくない、世の中に出て行きたくないという感じ。でも4年が過ぎた頃、自分の中でパッと切り替わったんです。トリプルネガティブの乳がんって3年以内は再発率も高いけど、3年をすぎると他のタイプの乳がんよりも再発率がグッと低くなるということもあって、「あぁ、私再発しなくて済んだんだ。大丈夫だったんだ」って思ったんです。
その4年間で、本当に髪の毛って大事だなって思ったこともあって、最初は美容師の経験を活かしてウィッグスタイリストの勉強を始めました。ウィッグのカットまでできるようになったんですけど、今度は体がついていかなくて。やっぱり体が、一度免疫力を落としているので健康的に生活できないというか…結局ウィッグスタイリストとしては諦めざるを得ませんでした。その時に思ったんです。「私、健康にならなきゃ」って。自分の体がすごく弱ってしまっているのを感じていたし、このままじゃ何もうまくいかないというか、このままじゃダメだって。そこですぐに、ジムに通い始めたんです。
※トリプルネガティブ
乳がんのサブタイプのひとつ。エストロゲン受容体:陰性、プロゲステロン受容体:陰性、HER2陰性。治療方法が限定され3年以内の再発率が高い。しかし3年を過ぎると他のサブタイプよりも再発率は低くなると言われる。
ジムに通うこと自体が人生でも初めてでしたし、最初は自己流のトレーニングでした。有酸素運動からはじめて見よう見まねでマシンをしたりとか。1回1〜2時間くらいのトレーニングを週に4回くらい。トレーニングを続けていくことって結構大変なんですけど、とにかく健康な体になりたいっていうその一心でした。たぶん他のみんなが遊んでる時にずっとトレーニングしてたんじゃないかな。ただただ、健康になりたい、健康になりたいって。最初の頃はその執着心がトレーニングに駆り立てていたと思います。
トレーニングを続けるうちに少しずつ体力もついて健康になっていくのを実感しました。そして体の見た目も少しずつ変わって来ました。するとなんか楽しくなってきて欲も出て来て。ただ「健康になりたい」だったのが「健康で、さらに美しく」に。美ボディ目指して(笑)どんどんのめりこんでいきましたね。トレーニングもダンベルとかフリーウェイトをするようになって、今日はこの筋肉を追い込もうとか狙いを定めて。トレーニング中は本当に集中していて、筋肉を追い込むことしか考えてないくらい(笑)筋トレはしんどいです。しんどいんですけど、だからこそ「生きていることを実感できる」のかもしれないですね。
もしかしたら、乳がんになってなかったら、トレーニングにも出会ってなかったかもしれないし、今の自分みたいに前向きに何かにチャレンジしようとか思ってなかったかもしれないです。そういう意味では病気が自分を成長させてくれたというか、そこから始まってるのかなと感じます。でも治療は、本当に嫌な思い出です。あのしんどさはちょっと思い出したくないくらい。抗がん剤の点滴のあの赤色・・・本当に苦しかった。あの4年間、闇の中にいるような感じでした。誰とも会いたくなかったし、ネガティブでした。あの頃は誰からどんな声をかけてもらっても、「あなたは別に病気じゃないからいいでしょ」ってひねくれていただろうし、声は届かなかったかな。ただ、そうですね、時間が解決してくれたんだ、そう思います。
ここ最近、トレーニングのスクールに通っていて、解剖学、生理学、力学からトレーニングの実践方法まで学んでいます。パーソナルトレーナーの資格をとってトレーニングを教える人になれたらなって思っているんです。自分がやってきたトレーニングの方法で結果をが出せたっていう自負もありますし、今度はそれを伝えて行きたいなと。病気も含めて色々なことを経験してきた私だから、きっと色々な方をサポートできるんじゃないかなって、そう思います。トレーニングを通じて、健康と美、前向きな気持ちを伝えていけたらなと思います。
writer:Murase Jumpei
みんなが「楽しい」って思えるウィッグに出会えたらいいな。
お天道様に胸を張って生きていられる、そんな自分でありたい。
めぐりあえる人とのご縁を大切に。その人がその人らしくいられるように。
自分の中に抱え込んでいた感情が解き放たれた瞬間でした。
孤独だった私の心に寄り添ってくれました。
私の存在を通して、生徒に生きることを伝えたい。
視野が広がる一歩になればいいなと思います。
乗り越えるのではなく、その中で共に生きられるように。
ピンチは他の人と違う経験が出来るチャンス。
大丈夫、頑張ろうって思ってもらえれば嬉しいです。
他の人じゃなく私がやりたいからやる。
仲間がいるって心強い
元気な姿を発信することで、他の人も元気にできる。
お客様の心に寄り添って、安心をお届けしていきたいです。
ウィッグを知らない方に、ウィッグの楽しさを広めていく。
ウィッグには無限の可能性があります。
ウィッグと出会えてよかったなって思っています。
気兼ねなく相談できるようなスタッフになることだと考えています。
トレーニングを通じて、健康と美、前向きな気持ちを伝えていけたら。
自分らしさを大事にする。
ちゃんと「当たり前」のことが「当たり前である社会」にしたい。
ありのままの自分もそうでない自分も、本当の自分として愛し続けること。
なりたい自分になりきって、もっともっと人生を楽しみましょう!
ASPJ立ち上げ当初から目指しているのは私達のような団体がなくなること。
ウィッグはここまで進化してる、って同じ境遇の人にもっと伝われば良いな。
女の子にとって、もっと可愛い自分を見つけられる「魔法のアイテム」
私のまわりは愛が溢れていて、病気の間私は本当に幸せでした。
ウィッグを使ってこんなふうに楽しんでますよ!って伝えたくて。
私がそうだったように、「あなたはひとりじゃないよ」って感じてもらいたい。
人生ってこんなに楽しんでいいんだ!って、そう思いました。
素のままでもウィッグでも色んな選択肢があっていいと伝えたいです。
純粋にオシャレを楽しむ気持ちだけで可愛くなれるんです。
ウィッグが好きなのは、やっぱりいろんな自分になれるから。
リネアストリアの
医療用ウィッグについて